社会規範(秩序、法律)と機能



規範(法律)は、根底に根本的な価値(環境適応、機能の有効性の確保)を反映したものである。機能を十分に働かせるため、逆機能(Merton)を防止するため、必要とされる。

なぜ、秩序や規範が生み出されるか?

(1)人々の行動を、(環境適応のための)機能が最大限に働く状態で、固定化する。皆が高い機能を生み出す行動を取るように、あるいは、環境適応水準を下げる行動を互いに避けるように、人々の行動を揃える。そうすることで、より環境適応しやすくなる(生命を維持しやすくなる)。

規範は、人々が機能を充足する生活をするために必要である。環境適応水準の向上・安定のために、規範は作られる。守れば、高い水準での環境適応が保証される。規範は、多人数の間での、環境適応をよりよく遂行するための、(機能生成~消費)行動調整のため必要となる。
 

(2)皆が一斉に一定範囲内の動きをする(信号待ちなど)。皆の動きを揃える、整える。人と人とのインタフェース上の凹凸はめこみを可能にすることで、機能の生成~消費を、より効果的なものとする。

例えば、工場での組み立てや食堂での給食は、時間が一斉の方が能率が上がる(安上がりである)。無効となる機能消費量を減らせる。

秩序・規範は、環境適応に役立つか否か絶えず吟味され、無効~有害と分かれば、初期化・再構築の途を歩む必要がある。

規範(法律)は、環境変動によっては、その正機能さを失うことがある。
規範には、一部の人にとっては正機能的だが、他の大多数の人々にとっては、その環境適応にとって障害となるもの(いわゆる悪法)も含まれる。この場合、環境適応水準を回復しようとして、人々は、この規範を廃する方向へと動く。こうした環境適応の水準を回復・上昇させようとする動機が、社会変動に結びつく。


(c)1998-2005 大塚いわお


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