父性・母性と民主主義
2003.5-2004.7 大塚いわお


民主主義の基盤をなす、個人の自由、個人の人権の尊重、個人間の平等、といった価値観の生成については、母性と父性とでその担当する役割が異なっていると考えられる。

個人の自由、個人の人権の尊重については、その実現には、個人がある程度自律性を持って、互いに分離して動き回れることが必要である。これは、母性の中には内在しない、母性には生み出すことができない価値観である。個人が全体に温かく包み込まれることを目指す母性は、個人の全体との調和、協調や、全体のための個人の奉仕、犠牲といった価値観に専ら傾きがちだからである。その点、個人間の相互分離、独立を促進するドライな父性の出番となる。

一方、個人間の平等という価値観については、個人間の非差別、同一視を指向する母性が主導権をもっていると考えられる。


2004-2005 大塚いわお

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